さて、今日のお話は『いびき』です。最近いびきをかくようになった、以前から大きい『いびき』と言われて困っていたという方は、案外大勢みえるのではないでしょうか。
いびきはのどの粘膜と舌と咽頭・喉頭との共同作業でおこります。とくに舌が空気の通り道である咽頭・喉頭を狭くした時に、空気の通過音として起こるもののようです。
この『いびき』は飲酒後、風邪をひいた時、睡眠薬を服用した時など、一時的に起こる場合はそれ程問題になりません。いびきの原因は他にも、中高年者では舌やのどの筋力の衰えによったり、扁桃腺や咽頭扁桃が大きかったり腫れた時、鼻づまりのある時、或いは肥満の人などに起こりやすいとされています。
しかし一時的な『いびき』はさほど問題になりませんが、最近トラック運転中の事故などで有名になった≪睡眠時無呼吸症候群≫の場合は治療が必要になってきます。
この症候群の症状としては、睡眠中に咽頭・喉頭が舌でふさがってしまい、10秒以上呼吸が止まる状態が1時間で5~6回以上おこると≪睡眠時無呼吸症候群≫と診断されます。
こうなりますと熟睡しているつもりでも脳は睡眠不足となります。熟睡できずに日中脳が睡眠をとりたくなり、運転中などに出現して事故につながることがあります。
従って≪睡眠時無呼吸症候群≫なのかどうかを早く診断してもらい、治療をすることが必要です。
最近はこの症候群のための専門外来も出来ました。とりあえず一泊二日の検査で診断が可能であり、それに従い治療も可能となりました。(この病気の治療については少し専門的になりますので、ここでの記載は省きます。)
この≪睡眠時無呼吸症候群≫の場合には本人は気付かない事もあり、まわりの人から指摘されることも多いので、是非『いびきがひどい!』と言われた方には、外来受診をおすすめします。
勿論当院でも診断治療は可能ですので、お気軽に一度ご相談下さい!
- POSTED at 2010年12月01日 (水)