新年のご挨拶 理事長・病院長 杉本 昌宏
新年あけましておめでとうございます。
2022 年が皆様にとって素晴らしい一年になる事を心よりお祈りし申し上げます。年頭にあたり当法人を代表致しましてご挨拶申し上げます。
まずは、新型コロナウイルスの院内での感染発生を予防する目的で長期間の面会制限にご協力頂きましてありがとうございました。おかげさまで院内での感染は発生せずに現在に至っております。しかし、新たな変異株の新型コロナウイルス感染も徐々に市中に拡がっている事から、まだまだ、以前の状態に戻るのには時期尚早と考えており、引き続き感染予防にご協力をお願いいたします。
●2021 年を振り返って、
2019年末に他国で報じられた新型感染症のニュースを見ながら、拡がりの不安を感じつつも他人事のように感じたのを覚えています。それから2年経っても、今もなお新型コロナウイルス感染は世界中で猛威を振るっており、いつになったら以前のような日常を取り戻せるのか不安と苛立ちの日々を送ってきました。悪い事ばかりではなく、いくつかの光明も見えてきました。行動制限や予防対策の徹底、また、ワクチン接種が進んだことによる、2021年11月からの急激な感染者数の減少が報じられました。不安を完全に払拭することはできませんが、当院の面会制限も一部緩和させて頂きました。更に新規治療薬のニュースも報じられ、徐々にこの戦いの終わりが見えてきたように思えました。
●2022年に向けて、
新型コロナウイルスが猛威を振るい、人と人、または、社会との距離がおかれ、入院患者さんがご家族と会えない状況の中で改めて気付かされた事が有りました。それは難病や身体障害を持ちながら日々を過ごしていくのには人との関わりが非常に大切であるという事でした。当院は開院当初から、ご家族にも病院での療養生活に参加して頂く事で、自宅から離れ、ご家族と離れ、長期間の病院での療養生活を送られていても、ご家族との絆を希薄化させないというコンセプトを持っていました。それがこのコロナウイルス感染の予防のためにご家族の入場を制限せざるを得なくなり、内輪褒めで申し訳ないのですが、当法人の看護・介護・リハビリスタッフをはじめ全職員がご家族に会えない寂しさを少しでも緩和できないかと努力してきましたが、やはり、ご家族との絆にはかなうものではありませんでした。この「絆(きずな)」は、語源は「つなぎとめるもの」となります。一方、絆は「ほだし」と読むこともあります。こちらは「人の心や行動を縛るもの」という意味となります。我々は、患者さんとご家族の絆(きずな)を大切にし、また、患者さんやご家族と我々が「ほだし」でない絆を結べるようにしていきたいと思います。以上で、新年のご挨拶とさせて頂きます。
理事長・病院長 杉本昌宏
- POSTED at 2022年01月14日 (金)