平成30年 皐月 Dr.長嶋の医療コラム 

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医療コラム

平成30年 皐月 Dr.長嶋の医療コラム

今回は ≪ サルコペニアとフレイル ≫ について詳しくお話したいと思います。

 いよいよゴールデンウィークです ヽ(^。^)ノ 浜松市内が熱気とラッパの音に包まれ、『 浜松まつり 』 が今年も開幕します。昼は大凧が勇壮に空を舞う 《 凧揚げ合戦 》、初子の誕生を祝って揚げる初凧や各町内が互いの凧糸を絡ませて競い合う糸切り合戦。
 そこに激しい練が加わり一段と賑やかな祭りになります。夜は絢爛豪華な 《 御殿屋台の引き回し 》 が行われ、多くの方を魅了します。
 皆様はどの様にお過しのご予定ですか ?! 何はともあれ体調管理には充分気を付け楽しい、そして充実したゴールデンウィークをお過ごしください

 最近目に触れる事が増えてきた二つの言葉についてお話をしたいと思います。
 超高齢者社会に突入した日本は、高齢者が総人口の1/4 以上を占めるに至ったばかりか、75歳以上の後期高齢者の割合も1/8以上となっています。この高齢化はさらに進み、2050年には後期高齢者の割合も1/4に到達すると予測されています。人口の高齢化により、日本の疾病構造は明らかに変化し、今迄はさほど注目されてこなかった疾病や病態が、クローズアップされるようになりました。その典型的な疾病が認知症であり、また今回取り上げるサルコペニアやフレイルです。

 多くの高齢者は健常な状態から、筋肉量が減って筋力が衰え、身体能力が低下していきます。その状態を 「 サルコペニア 」 といいます。
 更に生活機能全般が衰え、活動性の低下により筋肉量や筋力の低下をきたし、疲労感が強くなり、更に悪化してゆく病態を 「 フレイル 」 といいます。要するに加齢に伴うストレスの影響等を受け、健常な状態と要介護状態 ( 日常生活でサポートが必要な状態 ) の中間の状態にあることをいいます。

 フレイルはいってみれば、無気力症候群とも言えます。精神的な要素を強く受ける為体が動かないと思う事で筋力低下 ・ 筋肉量低下が起こってくるという状態です。
 サルコペニアによって、筋肉量が一定以下まで低下すると、日常生活の動作が制限されるようになり、寝たきりや転倒骨折などを起こすリスクが高まります。
 サルコペニアやフレイルにならない為に、どうすればいいのかと言うと、基本はやはり運動と食事です。バランスよく食べ、極端な食事制限はしないという事が大切です。
 糖尿病等で食事制限を厳密に行う事がありますが、やり過ぎはよくありません。
 主食をご飯にして主菜は蛋白質中心 ( 魚 ・ 鶏肉 ・ 豆類 ・ 大豆製品など ) に副菜にビタミン、ミネラルの多い野菜 ・ 海藻などをしっかり食べることが必要です。いろいろな食品を食べる事も食欲をそそる上で必要であり、適度であればアルコールもOKです。
  このような食習慣をなるべく早い時期から取り入れ、継続していくことが重要です。正しい食習慣をつくる事で、サルコペニアやフレイルといった病状の予防ができるはずです。偏った食習慣を改め、バランスのとれた食事を楽しくいただいて健康寿命を延ばしましょう。
 勿論、適度な運動もお忘れなく (*^。^*) 



  • POSTED at 2018年05月16日 (水)