北斗わかば病院は、ワークライフバランスに取り組んでいます。
~1人1人の患者さまに、1人1人の職員に、優しい病院を目指して~
フレックスタイム利用者編
H25年度より、北斗わかば病院はワークライフバランスに取り組み始めました。その一つとして、相談室のMSW(医療相談員)の勤務体制にフレックスタイムを導入しています。今日は、そのフレックスタイムの利用者の鈴木さんと中村さんにお話を伺いました。
- HP「今日は、お忙しいところをありがとうございます。最初に普段のMSWさんのお仕事内容と、どうしてフレックスタイムの導入を決めたかについて、教えてもらえますか?」
- 鈴木「私たちの仕事は、患者さんやそのご家族の相談相手になることなんですね。入院前の方に北斗わかば病院のことを説明して不安なく転院できるようにしたり、入院してからも転院先のことや自宅へ帰ってからの事、それから入院中の経済的な問題や身体障害者手帳の申請等・・・成年後見人制度の利用についても相談に乗ったりと、とにかく生活全般にわたる相談をなんでも受けています。」
- 中村「今年度から、外来のインフォメーションも始まったので、担当の相談員が外来患者さんの相談にも乗ったり。予約がなくても、話したい時に話してもらうことが大事なので、できるだけタイムリーな対応を心掛けています。」
- 鈴木「そんな感じで仕事をしていると、患者さんの都合に合わせることがすごく必要で。だからこそ、以前は時間外になったりしていたんですが、去年の4月からフレックスタイムを導入してみてはどうか、というお話があって、試行から始めたんですね。」
- HP「なるほど。以前は遅くまで相談に乗っていたんですね?それが時間外業務になっていくと。」
- 中村「そうですね、ご家族が仕事をされているとどうしても病院に来る時間が遅くなる。で、5時とかにきて、『いいですか?』って言われて、それから相談が始まったり。あと、新たな入院の相談でも『どうしても仕事休めないので、5時過ぎてもいいですか?』って言われたり。あとは土曜日の午後とかですね。『遠方から来るので、休日がいいんです』とか。むこうの都合でけっこうバラバラ(笑)。」
- 鈴木「でもね、いいんです、それで。相談員って、そういう仕事だと思うから。以前は遅番とか作って、9時に出勤して6時まで居るっていうふうにしていたんですけど、それでも結局時間外になっちゃって。毎月ありましたね、時間外が。」
- HP「本当にそうですね(笑)。患者さんとその家族の都合はみなさんバラバラだから。相談員はそのニーズに応えるからこそ、いいコミュニケーションがとれるんですよね。」
- 鈴木「そういう理由があって時間外業務をしていたんですね。でも、時間外になるのって、本当は嬉しくない。特に私は子供が小さくて保育園のお迎えもあるし。」
- HP「予定の時間に帰りたいと。」
- 鈴木「お迎えがありますからね。フレックスになって、実は保育園の延長をしなくてはならなくなったこともあるので、延長料金がかかって最初はちょっと気になったんです。でも幸いにも保育園はもう卒園(笑)。で、残ったのは、早く帰れる日があるメリットですね。これが、思ったよりも助かった。長く働いた分、早く帰れる日があって、今までは早退とか有休を使って子どもの用事をしていたのが、フレックスタイムを使うことができるようになって、有休は有休として使えるようになった。これはよかった。特に今年度は自身で研修に行ったりしたので、有休は完全消化です(笑)。」
- 中村「私は鈴木さんと違って子供はいないのですが、それでも早く帰れる日があるのは嬉しいですね。1時間とか30分早く帰れると道が空いてて楽だし、買物もゆっくりできていい。家に帰って夕食をつくるのも気分的に余裕がある。働いた分、早く帰れる日があると、なんだか得した気分だったり。夕方からの地域との連携会議も今まで時間外勤務としていましたが、フレックスにしてから会議が8時ころまでかかっても1時間ずつ何度かに分けて早く帰って消化する、みたいにしてますし。私も今年度はたくさん有休を使いました(笑)。」
- HP「フレックスタイムを導入してのメリットがいろいろありそうですね。」
- 鈴木「そうですね、少し早く帰れるのは、なんだか嬉しい。時間外業務をやってそれで手当って形よりも、総労働時間として計算してもらって遅くまで働いたらその分早く帰れるっていうのは自分の裁量で勤務を都合できたりして、助かっています。早く帰る日は子供の用事で決めることもありますし、業務的に終わりそうだなという日を選んだり。幸いにも職場で中村さんとかもフレックスなので帰る日を相談することもできますし。一緒にカレンダーを見て、あとは上司である室長に相談して決めてます。」
- 中村「フレックスにして、お互いに自分のいない時間帯を他のMSWにフォローしてもらう必要が出てきたことで、お互いのコミュニケーションが良くなりましたね。以前は、お互い担当の患者さん以外の情報に疎かったりしたんですが、早く帰るときに依頼事項を伝えることは日常的になったし、チームで私の担当患者さんをフォローしてくれたり。」
- 鈴木「少人数の部署なんですけど、情報共有がよくなっている感じがします。担当がいなくても、『それじゃ、あとで来てもらおう』って空気から『話を代わりに聞いて、フォローしよう』っていうか。これって、お互いの勤務について相談したりする中で、私がいない時にお願いっていう雰囲気が出来てるみたいな。」
- HP「病院も時間外手当の支給が減って、経費削減?ですかね(笑)。フレックスタイムにすることで患者さんに対してはどうですか?」
- 中村「そうですね、休みの土曜日に面談をしたり、夕方6時から病院を見学にきた方の対応をしたりと、柔軟な対応ができてきていると思います。患者さんのご家族にかえって『こんな遅い時間にいいんですか?』と恐縮されたり。『大丈夫です。』って笑顔で答えてますね。」
- HP「余裕のある対応も、休養があってこそ?ですかね。問題ってありますか?」
- 鈴木「そうですね・・・現状だと予定があって、遅くなるってパターンが多いですけど、急にってパターンだと困ることもあるかな、と。家のことがあるので。」
- 中村「それでもMSWは1人じゃないから。お互いさまで何とかなるかなと、思っています。私が体調悪くて休んでも、みんなでフォローしてくれたしね。」
- 鈴木「そうですね、お互いに働きやすいようにフォローし合って、なおかつ患者さんが困らないためには、今後はもっとコミュニケーションを良くすることが、上手くいくコツかなと。」
- HP「いろいろなお話を、今日はありがとうございました。フレックスタイムを上手に使っていることが伝わってきました。患者さんのニーズに応えつつ、自分たちも働きやすく。これからもがんばって下さいね。」
- POSTED at 2014年02月25日 (火)