当院の看護ケアについて紹介します
- ・神経難病患者の看護
当院は開設以来、多くのALSやパーキンソン病患者様にご利用いただいております。その経験から、看護師は、ALS患者様に多く生じる頻回の体位変換や吸引オーダーに熟練し、伝の心や文字盤の使用についても病棟内のスタッフが指導を受けています。また、パーキンソン病特有のon offなどの症状やきめ細かな内服調整に対する理解もできております。看護にあたるスタッフは、日本難病看護学会への参加やセミナーへの参加を通じてスキルアップを図っており、院内での神経難病に関する学習会も定期的に開催しています。
このように、神経難病看護については多くの経験と学習を重ねており、入院中の患者様から信頼を得ています。
いくつか患者様からいただいた声を紹介します。
「今まで利用した病院や施設でALSの症状についてなかなか分かってもらえず、体位変換を頼むのも遠慮があったが、ここのスタッフさんは病気の特徴を知っていてくれて安心できる」「パーキンソン病のon offについて、職員さんの理解があって、動けない時に速やかに手を貸してくれるので、助かっています。」といったご意見を頂戴しています。
- ・清潔ケア
当院では、口腔ケアは3回/日行っております。定期的に外部講師を招いた研修会を行い、手技の向上にも努めております。また、入浴回数は3回/週となっており、体調に支障がなく、患者様ご本人の同意が得られれば、入浴していただいています。また、人工呼吸器装着患者様にも2回/週は入浴をしていただいております。
- ・退院支援活動について
当院は療養病床ですが、入院していただくすべての患者様に退院支援計画書の説明をさせていただいています。当院の方針であるところの、「自宅へ退院することを支援する」に基づき、患者様やご家族のご希望を伺いながら住み慣れた地域での生活を目指す援助を提供しています。退院支援室の設置はもとより、各病棟に退院支援を担当する看護師がおり、療養病床の特性を活かした「十分な時間をかけて家族が介護を習得し、安心して自宅へ退院できる」という目標を持って活動しています。退院支援室はもとより、各病棟にも介護支援専門員資格を持つ看護師がおり、介護保険の利用に関しても患者様のご相談に対応させていただいています。
- 患者のQOL向上のために、他職種と協働・連携した組織横断的な活動を行う。
- 患者中心の看護を実践するために、継続的な人材育成に努める。
- 看護・介護部への再編や、新たな委員会設置などの取り組みを加え、看護・介護の質向上を目指す。
- 共に働く仲間を大切にし、活き活きとした職場を目指す。
北斗わかば病院 看護部長/認定看護管理者 村木 ゆかり |